放射線治療の過線量が心配です。
さん放射線治療の過線量が心配です。
私の関係者(男性で83歳)が右肺上葉扁平上皮がんで放射線のピンポイント照射を受けることになりました。ステージは1です。ところで、①その線量と回数ですが、12グレイを4回で合計48グレイと医師から言われました。1回3グレイずつでしょう。入院期間は1週間とのことです。近藤誠先生の著書『患者よ、がんと闘うな』〔文藝春秋社〕には(その場合はピンポイント照射ではないとは思いますが)1回3グレイずつ照射して36グレイまで照射することは放射線脊椎症が発生する危険があると書かれていました(p133)。48グレイの線量は過線量ではないでしょうか?②重粒子線治療は放射線治療とは違うのでしょうか?そして一番有効で安全な治療法は重粒子線のピンポイント照射でしょうか?知恵袋を調べましたら、炭素イオン線治療は散乱が少なく通常の放射線治療とは比較にならないほどピンポイントで正確に照射できると答えられておりました。これからでも、治療をそちらに変更してもらうほうが無難なのでしょうか?病院名と担当医名もわかっていますが、ここに書くとコメントを頂く上で差し支えもあると思いますので控えますが、必要でしたら補足で追記します。以上、よろしくお願い申し上げます。
さん
ピンポイント照射かピンポイント照射でないか、これは非常に大きな違いです。
確かに被曝量が30Gyを越えると中枢神経障害が出現しやすくなります。
ただし、これは30Gyが「一度に」「中枢神経に」照射された場合の話。
ピンポイント照射では、数方向から分割して放射線が照射されるため、
周辺の臓器に照射される線量は30Gyの数分の一になります。
そして、通常の放射線療法で行われるような分割照射の場合、照射間に
時間的余裕があるため、その間に体細胞のDNA修復機構が働き、
破壊→回復→破壊→回復→…といったサイクルを繰り返すことになり、
実際の損傷は遙かに軽微になります。
では、同様に癌細胞も修復されてしまうのではないでしょうか?
答えは否です。癌細胞は本来DNA異常が何らかの理由で修復されずに
細胞分裂制御機構が働かないまま無秩序に分裂するようになった細胞です。
そのため、DNA修復機構が働いていない可能性が高いのです。
(放射線が効く、効かないはここのところの差も関係あります)
さらに、そもそも中枢神経障害は放射線障害のうち確定的影響と呼ばれるもので、
ある一定の線量を超えなければ臨床症状は全く発生しないとされています。
この一定の線量をしきい値と言いますが、中枢神経障害の場合は15Gyです。
すなわち、15Gyの線量を一度に照射しない限り中枢神経障害は起きないのです。
以上の理由により、4Gy×3回/日×4日での48Gy程度の線量では
中枢神経障害である放射線脊椎症など起こらないのです。
重粒子線治療は確かに有効性が示されていますが、
日本でそれが出来るところはわずかに6施設と、非常に限られています。
先端治療としても登録されており、そう簡単に行える治療ではないです。
近藤誠氏の著書「患者よ、がんと闘うな」も有名なトンでも本ですね。
書いてあることが支離滅裂かつ科学的矛盾以前に論理的矛盾を数多くはらんでいる、
新谷弘美氏の「病気にならない生き方」と並んで日本を代表する迷著です。
悪いことは言いません、その本の内容は真に受けない方がいいです。
さん
『患者よ、がんと闘うな』の著者である近藤誠先生という方は、本当に放射線科医なのか疑問です。
コチラを読んでみて下さい。
http://www.ceres.dti.ne.jp/~gengen/cancer.html
もしくは全く知識のない別人が書いたのかもしれませんね。
さん
重粒子線治療、炭素イオン線治療、放射線ほとんど同じです。癌には効きません。癌は体質の病気ですから対症療法は効きません。近藤誠先生の著書『患者よ、がんと闘うな』〔文藝春秋社〕を読んだらわかるはずです。